HSPとADHDは似てるけど違います。症状や特徴と診断方法について

ADHD

HSP(Highly Sensitive Person)
ADHD(Attention Deficit Hyperactivity Disorder)

この2つはいずれも神経学的な特徴を持ち、注意力や感受性が高いことで知られていますが両者には大きな違いがあります。

本記事では、HSPとADHDの症状や特徴、また診断方法について解説します。

HSPとADHDの違いを理解することで抱えていた悩みが解消され、自分にとって適切なケアを受けることができるようになるのでぜひ参考にしてみてください。

HSPとADHDについて

以下からHSPとADHDのそれぞれの違いについて簡単に解説していきます。

HSPとは?

HSPとは、感覚が敏感で繊細であり周囲の刺激に強く反応しやすい人のことをいいます。

例えば、

・小さい音から大きい音まで敏感に反応する。
・眩しい光が苦手
・他人の感情に共感しやすかったり、左右されやすい。
・人混みにいるとすぐ疲れる

といったこと症状が当てはまる人が多くストレスを感じやすい傾向にあります。

一見、病気と勘違いされやすいですがHSPは生まれつきの性格傾向のことを指します。

そしてHSPはさらに

①内向型HSP(HSP)
②外向型HSP(HSE)
③刺激追求型HSP (HSS型HSP)
④刺激追求・外向型HSP (HSS型HSE)

の4つに分類されます。

それぞれの特徴は以下の通りです。↓

①内向型HSP(HSP)の特徴

・1人で静かに過ごすことが好き
・コミュニケーションが苦手
・孤独や不安感を感じやすい
・社交的な環境や刺激を避ける
・物事や自分自身について深く考える

社交的な環境」や「外部の刺激が多い環境」はとてもストレスを感じやすいので避ける傾向にありますが、代わり自分自身の感情や物事に集中することができる環境については好みます。

時間をかけて深く考えることができるので自分自身について理解が深かったり自分らしい生き方を模索することができるという強みを持っています。

②外向型HSP(HSE)の特徴

・他人との交流が必要で好きである。
・美的感覚や芸術的感性が優れている。
・自分を表現することが好き。

人との関わりが好きで社交的な活動をするので本当にHSPなのか疑われる場合もありますが、敏感で繊細な部分を持っているので疲れ果てて情緒的に不安定になることがあります。

内向型HSPとは違い、人との交流を楽しむことができるので自分の性質や活かし方がわかれば社会的な成功やキャリアアップが期待できます。

③刺激追求型HSP(HSS型HSP)の特徴

・新しいコトやモノに強い興味を持ち、すぐにチャレンジする。
・好奇心は強いが飽きるが早い。

・好奇心はあるが人との関わりが好きかと言われると微妙である。
・深い洞察力と直感力を持っている。
・外に出かけるのは好きだが帰宅後ぐったり疲れる。

敏感で神経質なのに、刺激は欲しいと矛盾した性質を持っています。

リスクを恐れずに多くのことに挑戦するので、失敗した時に後悔をしたり本当にしたいことがわからなくなるといったことがあります。

が、夢中になれるものを見つけられると大きな力を発揮するので、特定の分野で成功したりビジネスチャンスを掴みやすいといったメリットを秘めています。

④刺激追求・外向型HSP(HSS型HSE)の特徴

・刺激を求める
・人との交流を楽しむことができ、コミュニケーションをとることが得意。
・行動力がある。
・人間関係で深く傷つくことがある。

刺激追求型HSP(HSS型HSP)とは違い人と関わることを好みますが、その分人間関係の間で些細な言葉で強く傷つきストレスを抱え込んでしまうことがあります。

ADHDとは?

ADHD(Attention Deficit Hyperactivity Disorder)とは、

・集中力や注意力の低下
・衝動性
・多動性

3つ症状が特徴的な神経発達障害の一種です。

具体的な症状としては、

ケアレスミスが多い
・集中力が続かない
・物事を終える前に次のことに興味を持ってしまう
・物忘れが多い
・組織的な計画が立てられない
・他人の話を聞かないで自分の話を続ける

など。

社会人になって仕事を始めてからADHDの症状が目立つようになり悩みやストレスを抱えている人が多いです。

ADHDの明確な原因はまだ解明されていませんが、脳の発達に関する①生物学的、②遺伝的、③環境的な要因が関与していると考えられています。

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HSPとADHDの決定的な違い

HSPとADHDの決定的な違いは3つあります。

HSPとADHDの違い3つ

①特性の違い
②反応の違い
③組織的能力の違い

以下、詳しくみていきましょう。↓

特性の違い

HSPは生まれ持った「性質」として定義されたものであり、一方でADHDは神経発達障害の一種とされており「医学的な疾患」とされています。

「性質」か「疾患」かの違いになりますね。

反応の違い

HSPは環境の変化や刺激に対して敏感に反応したり、細かいことにもすぐ気がつきます。
これに対しADHDにはこの症状はありません。

ADHDは主に注意力が散漫になったり、集中力が低下するといった特徴があるので仕事で同じミスを何度も繰り返してしまうといったことがよくあります。

組織的能力の違い

HSPは細かいところにもよく気がつき、気配りもできることから緻密な計画や細かい作業を得意としています。

一方でADHDは優先順位を立てることが苦手だったり、見落としが多いため事務職などの細かい作業を求められる職業が苦手と感じる方は少なくありません。

HSPとADHDの診断方法と治療法について

HSPの診断方法と治療方法

HSPは精神医学的な診断基準ではないため、病院に行ったとしても診断されないことが多いです。

ですので自分がHSPかどうか知りたい場合は「自己診断」「専門家による評価によっての診断」となります。

またHSPは病気や障害ではなく、個性や特性の一つとされているため薬物療法では治りませんし必要もありません。

が、もしあなたが「うつ病」や「不安障害」などの精神疾患が持っている場合には適切な薬物療法が必要となることがあります。

ADHDの診断方法と治療方法

ADHDの診断は、精神医療を提供する医師や専門家のいる場所で診断可能です。

大人と子供の場合でをそれぞれ変わってくるので以下から解説していきますね。↓

大人の場合

・診療所
・精神科
・心療内科
・クリニック

大人の場合ですと、上記の場所での診断が可能です。

子供の場合

・小児科医
・学校の教師や保健師

子供の場合、最初に受診する医師として小児科医が一般的となっています。

医師に相談し適切な診断、評価を得たあとは子供のニーズに合わせた最適な治療法を選択する必要があります。

治療法には①薬物療法、②行動療法、③心理教育などがありますがどの治療法も家族や学校のサポートが重要になってきます。

子供に対して少しでも違和感を感じたら症状を詳しく調べ早期に医師や専門家に相談をしましょう。

子供のうちに早期発見することで、

学習障害の改善や子供の行動、社会的スキルなどの改善が期待できるので将来の成功のためにも今のうちからできる治療を医師と相談し見つけてください。

HSPとADHDの人が抱える課題と解決方法とは?

社会で生きていく上で、人によってはぶつかる課題が出てきます。

その課題とは何なのか?

そして問題を解決するにはどういった方法があるのか詳しくお話ししていきます。

HSPが抱える課題と解決方法

HSPさんは繊細・敏感すぎるという性質で生きていく上で人よりもストレスや不安を感じる場面が多く出てきます。

例えば、

人間関係で相手の細かい言動や変化に対してすぐ気付き分析してしまったり、自分の気持ちをうまく伝えられない。などなど。

敏感すぎる上に生きづらさを感じてしまう方も少なくないでしょう。

では、これら問題をどうやって解決すれば良いか?

その解決方法は以下の2つです。↓

HSPが生きやすくなるための解決策

①自分自身をよく知り、ケアをしてあげる。
②ストレスの少ない環境を作る。

同じHSPの性質でも、人によって多少傾向が異なってきます。

ですので自分の傾向や性格を知り、それにあった生活スタイルや仕事、ケア方法を見つけてみましょう。

自分はどんな時に落ち込んでしまうのか?
ストレスを抱えてしまうのか?
逆に楽しいと思える瞬間はどんな時か?

紙に書き起こしてみるのもありですし、日常的に意識して自分を観察してみるのもおすすめです。

またHSPさんが自分らしく楽に生きていくには、

「ストレスの少ない環境を手に入れること」が長期的にみた際におすすめの方法です。

HSPさんがストレスや不安を感じてしまいやすい原因として、身の回りの環境によるものが大きいです。

だからこそ自分にとってストレスを感じない環境を早い段階から作ってあげることで、これから先の人生を自分にとって良いと思える環境で生きていくことができます。

ADHDが抱える課題と解決方法

ADHDの人が抱える課題は人それぞれ異なりますが、一般的には以下のようなものが挙げられます。

①集中力の欠如
②指示を受けてから実行するまでの難しさ
③忘れっぽさ
④行動計画の立案
⑤優先順位の計画

そのため社会で仕事をしていく上で、ミスを連発したりうまくコミュニケーションを取れないなど様々な課題にぶつかるため、中にはうつ病になる人も少なくありません。

解決方法としては以下の通りです。↓

ADHDが生きやすくなるための解決策

①精神科医や専門医との相談
②仕事や学校から支援を受ける
③運動やメンタルヘルスケアをする

問題を対処するための戦略を立てるために精神科医や専門医と相談してみたり、あえて職場や学校に打ち明けて支援を受けるというのもストレス軽減やパフォーマンスの向上につながります。

③の運動やメンタルヘルスケアも ADHDの人にとって重要項目で脳機能の改善やストレス軽減が期待できます。

また人によっては、思い切って仕事や学校・生活環境を変える方法が良い場合もあります。

職場や学校の環境が合わない。新しい挑戦をしたいという人は視野に入れてもいいおすすめの方法です。

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まとめ

HSPとADHDはそれぞれにあった対処を行うことで十分に改善できる可能性はあります。ぜひ、自分にとって1番良い対処法を試してみてください。

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